症例集

2017.03.25更新

今年も狂犬病予防注射のシーズンがやってきました。

狂犬病は日本での発生はもう40年以上ありません、日本は世界でも数少ない狂犬病清浄国です。しかし主に東南アジアでは日常的な病気で、お隣の韓国では数年前にも発生があり、中国では毎年1000人以上の方が、インドでは毎年1万人以上の方が狂犬病で亡くなってしまうそうです。

狂犬病はワンちゃんだけではなく、ほぼ全ての哺乳類に感染します(犬 猫 人間 牛 馬など)。感染ルートは、狂犬病を持っている動物に噛まれることで感染します(唾液中に大量のウイルスが含まれるので、唾液が目や口に入ルコとで感染する可能性もあるそうです)。ですので海外でも野良犬などの野生動物に近づかなければ、まず感染することはありません。

しかしながら、狂犬病が何より恐ろしいのはその致死率です。狂犬病は感染して発症するとほぼ100%死亡します。死亡率100%の感染症は狂犬病だけです。過去に世界を震撼させたエボラ出血熱でも致死率は80%です。感染ルートは限定されていますが致死率100%は恐ろしいですね。

日本は島国という利点で、この致死率100%の狂犬病を抑えていますが、例えば海外からの密輸動物、貨物に混入したコウモリや猫、渡航者のペットの不法上陸などで狂犬病の日本侵入の可能性もゼロではありません。

日本はこの恐ろしい狂犬病の流行を抑えるために 狂犬病予防法 という法律あり、生後91日以上のワンちゃんは狂犬病予防注射を打つ義務があります。猫やタヌキ、ハクビシンなんかも感染しますが、日本では人間に一番身近な動物である犬に注射を義務付けています。

狂犬病予防注射は年に1回の注射です。残念ながら副作用が全く無いわけではありません、極めて稀に狂犬病予防注射でアレルギーが出て、注射後に嘔吐や下痢などが認められた例もあります。しかし他の一般的予防注射(混合ワクチン)に比べれば発生率ははるかに少ないです。

よく飼い主様に、うちの子もう年だから狂犬病打たなくてもいい?という質問を受けます。一般的に狂犬病予防注射を免除できる動物は、抗がん剤や免疫抑制剤を使用中で免疫バランスが不安定な子、病気や加齢で寝たきりで散歩にも行か無いので他の子を咬む心配の無い子、以前に狂犬病注射でアレルギーを起こしたことのある子、です。高齢であっても元気にお散歩に行っている子は打つ義務がありますので必ず打つようにしましょう。

狂犬病予防注射が打てない、打つ必要がないと獣医師が判断した場合には 狂犬病予防注射猶予証 を発行いたします。この猶予証があれば打たなくても問題ありません。

狂犬病予防注射は注射したら終わりではなく、市役所への申請が必要になります。本院は船橋市/習志野市にお住いの方に限り、市役所への申請を無料代行しています。

また本院はペットホテルやシャンプーカット(トリミング)と同時に注射もしています。ペットホテルではタイミングを見て体調の良さそうな時に、シャンプートリミング時は終了後にワンちゃんが落ち着いてから注射しています。お気軽にお申し付けください。

 

狂犬病予防注射:2900円   市役所からの注射済票発行代:550円   船橋市/習志野市市役所への手続き代行手数料:0円

 

 

投稿者: アプリコット動物病院

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