症例集

2017.10.21更新

今回は ワンちゃんの泌尿器結石のお話です。猫ちゃんの泌尿器結石は過去にもお話ししましたが、ワンちゃんにも多い病気です。

最近、元気食欲が無く痩せてきたということでご来院ました、4歳のチワワです。

レントゲンを撮ると 巨大な結石が複数あり、左腎臓が著しく腫れていました。

犬 膀胱結石 腎結石左腎臓左腎臓の腫れと巨大な結石が複数ありました。

犬 腎結石 左腎臓超音波検査では左腎臓は構造が崩壊しており、水腎症になっておりました(腎臓が水風船のように膨らむ)。

犬 腎結石 右腎右腎は超音波検査では正常でした。(赤と青は正常な腎臓血液の流れ)

血液検査では貧血がありましたが、腎臓の数値は正常でした。

検査結果としては膀胱結石・尿管結石により左尿管完全閉塞・水腎症という診断です。治療法は早期発見で軽度の水腎症なら尿管の閉塞を解除すれば腎臓は元に戻りますが、このように重度の水腎症になってしまったらもう手術で摘出するしかありません。

犬 水腎症摘出しました、3kg程度のチワワなら正常な尿管の太さは爪楊枝程度ですが、重度に拡張していました。炎症により周囲に重度に癒着し、尿管も著しく蛇行していたので大変でした、、、

犬 尿管結石尿管の先端に結石が詰まってました。

犬 結石巨大な膀胱結石のほか尿道に詰まっていた石も全て摘出できました!

手術後2日ほど元気はありませんでしたが、3日目位から食欲が出て元気になりました! その後、片腎だけで大丈夫かどうか腎臓の数値を血液検査して、問題無いので退院となりました。

検査の結果、結石はリン酸カルシウムという成分の結石でした。この石は基本的に食事療法が効きにくい結石です、食事療法と同時に利尿を促し結石の発生を抑えるサプリメントを長期にわたり使用していきます。 残ったもう片方の腎臓に結石が出来たら命に関わります。

結石にも色々な種類があります。膀胱に結石が発生したら、食事療法をしばらく続けても溶ける見込みがなければ手術も考えなければいけません。

手術をして結石の成分を分析して、対策を練ることが重要です。

犬 小型犬 膀胱結石 尿管結石 水腎症 摘出手術 5〜7日入院 費用総額 15〜20万円(結石の数、摘出難易度による)

 

 

投稿者: アプリコット動物病院

2017.10.18更新

今回は猫ちゃんの抜爪手術のお話です。

猫さんのお爪を摘出してしまう手術です。これには様々な意見が賛否両論あるでしょう。基本的に本院は積極的にオススメします。

猫ちゃんのお爪きり、お利口さんは大人しく切らせてくれるのですが、やんちゃな子は病院でもエリザベスカラーをつけて3人がかりで押さえつけて切ることもあります。暴れて悲鳴をあげる子もいます、猫ちゃんにも非常に大きなストレスとなります。そして爪は切っても当然すぐに伸びてきますので、またしばらくしたら切らなくてはいけません。これを繰り返すのはとても残酷です。

しかし可哀想だからと切らないでいると爪が伸びすぎて肉球に刺さってしまいます(爪とぎが不十分な老猫に多い)。爪は一生に渡って切らなくてはいけないのです。

また、人間側の問題として、ご自宅での爪とぎ行為により、壁紙やソファーなどがボロボロになってしまうという事もなくなります。

 

お利口な猫ちゃんなら良いでしょう、定期的に爪を切る事で何の問題もありません。

しかし、やんちゃな猫さんが大暴れで悲鳴をあげるような爪きりを一生に渡って行うのは、そちらの方が可哀想だと思います、爪をとってしまえば一生苦痛の爪切りから解放されます。

本院が積極的に抜爪術をオススメする理由は、炭酸ガスレーザーの導入によります。

過去、炭酸ガスレーザー導入前は飼い主様の強い依頼があれば電気メスや通常のメス刃で抜爪術を行なっておりましたが、術後テーピングも必要で敏感な指先の手術なので痛みもあります。指も腫れてビッコを引きます。4〜7日入院してました。猫ちゃんにとっても人間にとっても大変な手術でした。

しかし炭酸ガスレーザーを使用して手術すると非常に快適に終わります。

レーザー光線で血管と神経を熱処理しながら手術しますが、正常細胞への熱損傷は最低限に抑える機能があるので非常にスムーズに終わります。ほとんど出血しません。術後の腫れも最小限です。適切に全身投与の鎮痛剤と局所麻酔を併用すれば術後のテーピングも必要ありません。入院も1泊程度で済みます。炭酸ガスレーザーの導入で抜爪手術は猫ちゃんにも病院にも非常に快適になりました。

抜爪手術直後です、猫さんが気にしてしまうので毛刈りせずに手術します、炭酸ガスレーザー手術ならほとんど出血しません。腫れないのでテーピングもしません。(術後に指を気にして舐める場合は2〜3日エリザベスカラーをします)

つめ爪は一生再生しないように根元から摘出します。

1週間ご手術から1週間後にはカサブタになって治癒します。

賛否両論ある猫さんの抜爪術ですが、このように炭酸ガスレーザーを使用すればスムーズに終わります。

猫さんの爪切りでお悩みの方、お気軽にご相談ください。

猫 抜爪手術 費用総額(入院手術退院まで)両前脚両後脚、計18本で6万円弱 

避妊去勢手術と同時手術も可能です。(その場合は避妊去勢料金プラス5万円)

 

投稿者: アプリコット動物病院

2017.10.13更新

2017年9月末、炭酸ガスレーザーを導入しました。

今後は全ての外科手術に炭酸ガスレーザーを使用していきます。

炭酸ガスレーザー

炭酸ガスレーザーとは レーザー光線を直接細胞に照射し、瞬間的に細胞を沸騰蒸発させることで手術していく機械です。

それにより 微小血管 毛細血管 神経 リンパ管 を熱処理しながら手術できるので、

出血が少ない・手術後の痛みや腫れが少ない・手術時間が短縮できる・入院期間も短縮できる 

の効果があります。

今までの手術ではメス刃で手術して出血は電気メスで処理していましたが、、、

メス刃による手術は スパッと切れるので周囲の正常細胞へのダメージはありませんが、当然出血しますし、神経リンパ管も切断するので痛みや腫れも出ます。

電気メスによる手術は 電流を体に流しその熱で細胞を沸騰蒸発させていくので、止血は出来ますが周囲の正常細胞への熱ダメージがあり、術後痛みや腫れが出ますし、手術部位の治癒も遅れます。

半導体レーザーによる手術も、一応レーザーとは言われていますが、レーザーまず金属チップに当てその金属の熱で細胞を沸騰蒸発させていく(ハンダコテと同じ原理)ので、電気メス同様に止血は出来ますが周囲の正常細胞への熱ダメージが出て痛みや腫れ傷の治癒期間の延長があります。

本院の炭酸ガスレーザーはスーパーパルスモードが搭載されています。それは常にレーザーが出っ放しではなく瞬間的にレーザーを照射し瞬間的に止めるを繰り返し、周囲の正常細胞に瞬間的でも冷却時間を与えながら手術できるので、さらに周囲の正常細胞への熱ダメージを抑えてくれます。

 

メス刃通常のメス刃による手術。当然出血しますし痛み腫れも出ます

炭酸ガスレーザー炭酸ガスレーザーのスーパーパルスモードによる手術。出血はゼロで周囲の正常細胞への熱ダメージによる焦げ付きも最小限です。猫の避妊手術写真ですが、炭酸ガスレーザー使用により親指1本程度の傷でできます。

炭酸ガスレーザーを使用すれば、出血をガーゼで拭く必要もありませんし電気メスで血管を処理する必要もないので、手術時間が短縮できます。手術部位の治癒もメス刃手術に比べ大差ありません。

今後は全ての外科手術にこの炭酸ガスレーザーを使用していきます。

投稿者: アプリコット動物病院

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